青色申告特別控除が使える
青色申告最大のメリットが「青色申告特別控除」です。
青色申告特別控除とは、一定の金額を所得から自動的に差し引いてくれる制度で、結果として納める税金も安くなります。
通常は10万円の所得控除ですが、次の要件をすべて満たすと65万円もの所得控除を受けることができます。
- 正規の簿記の原則（一般的には複式簿記）により記帳すること
- 確定申告書に貸借対照表と損益計算書を添付すること
- 期限内（令和元年分は令和2年3月16日まで）に申告すること
正規の簿記の原則（複式簿記）というと難しそうな気もしますが、市販の会計ソフトを使って記帳していれば大抵条件を満たすことができます。
同様に、貸借対照表と損益計算書も会計ソフトから簡単に出力できますから難しく考える必要はありません。
要は会計ソフトを使って日々しっかりと経理していれば、65万円控除を受けるのは難しくないということです。
※令和2年分（令和3年申告分）から、青色申告特別控除の金額等について一部見直しが行われます。
家族への給与を経費にできる
青色申告メリットのふたつめは、青色事業専従者給与を使えることです。
これは、生計を同じくする家族に支払った給与を経費として計上することができるものです。
たとえば夫婦で事業を営んでいる場合、奥様を青色事業専従者にすれば、その奥様に支払った給与を全額経費にすることができます。
家族の財布は結局のところ同じものであることが多いですよね。
だとすれば、同じ財布の中でお金が移動しているだけなのに、その移動した金額を経費にすることができるということです。
これを使わない手はありませんよね？
「青色事業専従者」になるための要件は以下のとおりです。
- 生計を一にする配偶者や親族であること
- 15歳以上であること（学生は不可）
- その年を通じて6カ月を超える期間、事業に専ら従事していること
- 「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出していること
- 給与の金額が仕事内容に照らして適正であること
※青色事業専従者として認定されたら、配偶者控除等（最大38万円の所得控除）は使えなくなります。
※事例とは反対に、奥様が納税者でご主人が青色事業専従者のケースでも同様です。
※白色申告にも事業専従者控除の特例という制度がありますが、お得感は薄まります。
まとめ
・青色申告のメリットには代表的なものが4つある
・青色申告特別控除とは、所得から10万円または65万円が控除できる制度
・青色事業専従者給与とは、家族へ支払った給与を経費にできる制度
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